「愛知は欠席が多いと不利だと聞いた」「調査書はどうなるのだろう」。そんな不安を抱えて、夜に検索している方も多いと思います。
先に書いておくと、この記事は「愛知なら有利」「愛知だと難しい」とは言いません。愛知県教育委員会が公表している資料で確認できるのは、欠席日数が多い生徒のための「長期欠席者等にかかる選抜方法」があること、調査書情報の項目が令和9年度入試から変わること、そして県の相談窓口です。全国共通の制度の説明は、別の記事に任せ、ここでは愛知県の公式情報に絞って整理します。受験は選択肢のひとつで、定時制・通信制などの道も並べて書きます。
入試の仕組みは年度で変わることがあります。この記事は2026年10月2日時点で、県のページに載っていた令和9年度(2027年春)入学者選抜の資料をもとにしています。最新は県教育委員会のページで確認してください(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotogakko/0000027366.html)。
令和9年度入試の例 愛知県の公立高校入試の全体像
愛知県教育委員会が公表している令和9年度の「入学者選抜方法の概略」(令和8年7月発行)と実施日程によると、全日制課程には次の選抜があります。
- 推薦選抜: 全校で実施。入学検査は面接。中学校長の推薦が必要です。
- 特色選抜: 実施するかどうかは高校が決めます。面接のほか、作文、基礎学力検査、プレゼンテーションなどのうち高校が定めたものを行います。
- 一般選抜: 全校で実施。学力検査は国語・数学・社会・理科・英語で、面接を行うかどうかは高校が決めます。
- そのほか、連携型選抜、全日制単位制選抜、外国人生徒等選抜、海外帰国生徒選抜があります。
令和9年度の日程(令和8年4月14日に県教育委員会が発表)では、推薦選抜と特色選抜の面接が2027年2月4日(特色選抜は5日にも行う場合があります)、一般選抜の学力検査が2027年2月24日、一般選抜の合格発表が3月8日です。出願の時期は選抜ごとに違います。定時制課程の面接等は2月12日です。日程は変更されることがあるため、お子さんの受験年度の日程表で確認してください。
欠員が出た高校では、3月中旬に第2次選抜が行われます。
欠席が多い生徒のための「長期欠席者等にかかる選抜方法」
愛知県教育委員会のリーフレット「長期欠席者等にかかる選抜方法について」(令和8年9月改訂)には、次のことが書かれています。
- 全日制課程の一般選抜、定時制課程、通信制課程の、すべての高校・学科で実施している。
- 対象になった生徒は、面接を行う高校では面接が「個人面接」になる。調査書情報の「学習の記録」は参考として取り扱われる。
- 申請できるのは、中学校卒業者または卒業見込みの人で、やむを得ない事情により、第3学年の「欠席等の日数」が出席しなければならない日数の半分以上である人。
注目したいのは、「欠席等の日数」に含まれる日です。リーフレットには、学校を休んだ日のほかに、次の日も含まれると書かれています。
- 保健室登校などの別室登校をした日
- 教育支援センター等で相談したり、指導を受けたりした日
- 自宅でICT等を活用して学習活動を行った日
申請の手順は、出願のときにWeb出願システムで「長期欠席者等選抜申請」を行い、欠席の理由や志望の動機などの自己申告を登録します。リーフレットは、中学校の先生とよく相談してから手続きを進めるよう案内しています。
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どの高校でも同じ結果になる、という意味ではありません。申請の条件に当てはまるか、お子さんの場合にどう扱われるかは、県教育委員会の実施要項と中学校で確認します。
文部科学省の令和7年度の状況調査(2026年2月17日更新版)でも、愛知県は「本人から、学校以外の場での学習状況等を自己申告書として提出することとしている」の項目に○が付いていました。記載には、中学校の欠席理由や志望の動機、高校生活への抱負等を入力できること、提出された自己申告書は選抜で総合的な判断の資料として用いること、などが書かれています。
調査書情報は、令和9年度入試から項目が変わる
県教育委員会のリーフレット「公立高校の入試の調査書情報が変わります!」(令和8年4月発行)によると、令和9(2027)年4月に入学する人が受検する入試から、調査書情報の登録事項のうち「性別」「行動の記録」「出欠の記録」が削除されます。
「出欠の記録」を削除する理由として、リーフレットには、教育支援センター等で学習した日数や、自宅でICT等を活用して学習した日数は、中学校の生徒指導要録上、出席日数として扱えるようになったこと、学ぶ場についての考え方とともに出席についての考え方も変わってきたこと、が挙げられています。「行動の記録」については、教育支援センター等や自宅で学ぶ生徒が増え、中学校で評価することが難しい場合もあるため、とされています。
ここで注意したいのは、削除されるのは3項目で、「学習の記録」(各教科の評定など)は引き続き調査書情報に載るという点です。一般選抜の校内順位の決め方は、調査書情報の評定得点と学力検査の合計得点をどう扱うかを、各高校が方式Ⅰ〜Ⅴから選ぶと、県教育委員会の資料に書かれています。どの高校がどの方式かは、令和9年度の「面接実施の有無及び校内順位の決定方式」の資料に載っています。
調査書の変更は令和9年度入試からの内容です。令和8年度までに受検した方の資料と読み分けてください。
欠席等の日数が30日以上の人を対象にした選抜もある
令和9年度の概略リーフレットには、全日制単位制選抜という選抜があり、出願資格として「欠席等の日数が30日以上」と書かれています。入学検査は個人面接に加えて、作文、基礎学力検査、プレゼンテーションのうち、高校が定めたものを行う形です。実施校の一覧、定員枠(20%以内で高校が設定)も同じリーフレットにあります。
文部科学省の状況調査にも、愛知県の記載として「全日制単位制選抜として実施」と書かれていました。募集の詳しい条件は年度によって変わるため、実施校と出願資格の最新版を県教育委員会のページで確認してください。
定時制・通信制は、選抜の形が違う
県のページ(2026年9月25日更新)によると、令和9年度の定時制課程は、全校・全学科で入学検査として面接を行い、作文と基礎学力検査はどちらか、または両方を行うことができるとされています。
通信制課程は、学校によって次のように分かれます。
- 旭陵高校・刈谷東高校: 前期選抜と後期選抜の2回に分けて実施し、面接と作文のどちらか、または両方を行うことがあります。令和9年度の日程では、前期の出願が2027年1月12日から19日まで、後期が3月11日から18日までです。
- フレキシブルハイスクール(佐屋・武豊・豊野・御津あおば): 面接、作文、基礎学力検査のうち、いずれか一つ、二つ、またはすべてを行うことがあります。
定時制・通信制にも、前節の長期欠席者等にかかる選抜方法があります。また、概略リーフレットには、旭陵・刈谷東の前期選抜とフレキシブルハイスクールは併願できる、と書かれています。
私立高校の入試の方式、出願の条件、事前相談の有無は、学校ごとに違います。この記事では公的資料で確認できなかったため書いていません。志望校の募集要項や説明会で、欠席日数や自己申告の取り扱いを確認してください。授業料の支援制度は、別の記事で整理しています。
受験以外にも、高校段階の学びの道がある
受験は選択肢のひとつです。「今は受けない」「別の道を考えたい」という選択も、並べて考えて大丈夫です。国の資料で確認できる選択肢は、全日制・定時制・通信制の高校のほか、中学校卒業者を対象にした高等専修学校、その年度の終わりまでに満16歳以上になる人が受験できる高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)があります。それぞれの詳しい内容は、中学卒業後の選択肢の記事で整理しています。
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今日できる小さな一歩
- 愛知県教育委員会の「愛知県公立高等学校入学者選抜」のページを開き、「長期欠席者等にかかる選抜方法について」のPDFだけ保存しておく。
- 中学校の先生に「長期欠席者等選抜の対象になるか、先に確認したいです」と、メールか連絡帳で一言伝える(話しにくいときは、後ろの相談窓口を使えます)。
- 気になる学校の募集要項の入手方法だけを調べる。見学や出願を決めなくて構いません。
ひとりで抱え込まず、話してみませんか
- 1回30分・無料
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不登校支援の専門カウンセラーが、お話を伺います。1回30分まで無料です。
※医師・公認心理師などの資格を持つ専門家ではありません。診断・治療などの医療的な助言は行いません。緊急のときは、記事内の「相談窓口」へご連絡ください。
相談窓口
入試の窓口と、県の「教育相談」ページ(2026年4月1日更新)に載っている窓口です。受付時間や内容は変更されることがあるため、かける前に公式ページで確認してください(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kyoiku-somu/kyoikusoudan.html)。
- 入試の仕組みについて: 愛知県教育委員会 高等学校教育課 進路指導グループ 052-954-6786
- 24時間電話相談「子どもSOS ほっとライン24」(県教育委員会義務教育課): 0120-0-78310(24時間)。文部科学省が案内している全国共通の「24時間子供SOSダイヤル」と同じ番号です(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm)
- 家庭教育相談電話(県教育委員会あいちの学び推進課): 052-961-0900(月〜金9時〜16時)
- 愛知県総合教育センター「教育相談」: 0564-83-9743(こころの支援相談)、0564-83-9754(発達支援相談)。月〜金9時〜17時(受付は16時半まで)
- SNS(LINE)相談窓口「あいちこども相談」: 県教育委員会義務教育課。登録の方法は上の県のページで確認してください。
- 児童相談センター: 虐待、いじめ、不登校、非行等の相談に応じています。お住まいの地区の窓口は、上の県のページに一覧があります。
- スクールカウンセラー: 県のページには、すべての中学校に配置され、保護者や家族も相談できると書かれています。相談の日時は各中学校に確認します。
- 市町村の教育委員会、適応指導教室等: 詳しくは各市町村の教育委員会に問い合わせます。
- 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」: 虐待かもと思ったとき、お近くの児童相談所につながる全国共通の番号です。匿名でも相談できます(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial)。
- よりそいホットライン(一般社団法人社会的包摂サポートセンター): 0120-279-338(フリーダイヤル)。受付時間などは公式サイトで確認してください(https://www.since2011.net/yorisoi/)。
お子さんや親御さん自身が「死にたい」と口にしている、自分や他人を傷つけるおそれがある、命や安全に関わる状況だと感じる場合は、上の窓口を待たずに、まず110番または119番に連絡してください。
まとめ
愛知県の公立高校入試には、欠席等の日数が第3学年で出席すべき日数の半分以上の人を対象にした「長期欠席者等にかかる選抜方法」があります。別室登校や教育支援センターでの相談、自宅でのICT学習の日も「欠席等の日数」に含まれる、と県のリーフレットに書かれています。令和9年度入試からは調査書情報の「出欠の記録」が削除されます。ただし、扱いは年度と学校で変わることがあります。最新は県教育委員会のページで確認し、迷ったときは中学校の先生か相談窓口に聞いてみてください。受験をする場合も、しない場合も、お子さんが安心して過ごせる場所を探す一歩です。急いで決める必要はありません。
ひとりで抱え込まず、話してみませんか
- 1回30分・無料
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※医師・公認心理師などの資格を持つ専門家ではありません。診断・治療などの医療的な助言は行いません。緊急のときは、記事内の「相談窓口」へご連絡ください。
出典
- 愛知県教育委員会「愛知県公立高等学校入学者選抜」(2026年9月25日更新)(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotogakko/0000027366.html)
- 愛知県教育委員会「長期欠席者等にかかる選抜方法について」令和8年9月改訂(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/629639.pdf)
- 愛知県教育委員会「公立高校の入試の調査書情報が変わります!」令和8年4月発行(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/612082.pdf)
- 愛知県教育委員会「令和9年度公立高等学校入学者選抜実施日程」(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/612084.pdf)
- 愛知県教育委員会「愛知県公立高等学校 入学者選抜方法の概略」令和8年7月発行(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/626120.pdf)
- 愛知県教育委員会「令和9年度一般選抜における各高等学校の面接実施の有無及び校内順位の決定方式」(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/623174.pdf)
- 愛知県「教育相談」(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kyoiku-somu/kyoikusoudan.html)
- 文部科学省「令和7年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」令和8年2月17日更新版(https://www.mext.go.jp/content/20251226-mxt_koukou01-000026790_02.pdf)
- こども家庭庁「児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について」(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial)
- 文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm)
- 一般社団法人社会的包摂サポートセンター「よりそいホットライン」(https://www.since2011.net/yorisoi/)
いずれも2026年10月2日に確認しました。この記事は公的情報をもとに編集部が作成したもので、専門家の監修は受けていません。



