「不登校の子は、いまどのくらいいるのだろう」「うちの子だけではないのか」。そう思って、夜にスマホで数字を探している方は多いと思います。数字を見て、かえって気持ちが重くなった経験がある方もいるかもしれません。

先に結論を書きます。文部科学省の調査では、小学校・中学校・高等学校のそれぞれで、不登校の児童生徒の人数と割合が毎年集計されています。この記事では、確認できた範囲の数字を、年度の表にして並べます。数字は「全国でどのくらいの家庭が、同じ状況にあるか」を知るための材料です。お子さん一人ひとりの今後を予測するものではありません。親御さんの関わり方や、お子さんの性格が原因だという話でもありません。

先に確認したこと 令和7年度の結果は、まだ公表されていません

この記事を書いた2026年10月2日時点で、確認できた最新の結果は「令和6年度」の調査です。

文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」のページには、各年度の結果が掲載されています。確認した時点で、掲載されていた最新は令和6年度でした。同省の「各調査結果の公表予定」(この調査分)には、令和7年度の結果の公表が「2026年10月頃」と記載されています。日にちの記載は確認できませんでした。令和6年度の結果は、令和7年10月29日に公表されています。

そのため、この記事の数字は令和6年度までのものです。令和7年度の結果が公表されたら、この記事も更新する予定です。

なお、このサイトの他の記事(原因の読み方、小学生、中学生、高校生の記事)に出てくる数字も、同じ令和6年度の調査のものです。

小学校・中学校・高等学校の3枚のカードに、ゆるやかな線の矢印を添えた図。校種ごとに分けて数字を見ていくことを示している"“

調査の「不登校」は、どう数えられているのか

数字を読む前に、何を数えているのかを確認しておきます。

調査では、まず「長期欠席者」を数えます。令和5年度の調査結果の概要には、「児童・生徒指導要録」の「欠席日数」により、年度間に30日以上登校しなかった児童生徒として調査を行った、と書かれています。この長期欠席者を、理由ごとに「病気」「経済的理由」「不登校」などに分けて数えます。「不登校」は、その区分のひとつです。

調査では、不登校を次のように説明しています。「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者(ただし、病気や経済的理由によるものを除く。)」(令和5年度調査結果の概要の注)。

ここで出てくる「30日」は、全国の状況を調べるための集計上の基準です。30日休んだら不登校と認められる、という判定の線ではありません。この点は、不登校の定義を整理した別の記事でも書いています。

小・中学校の推移 平成26年度から令和6年度まで

文部科学省「令和6年度 調査結果の概要(不登校抜粋版)」には、平成26年度から令和6年度までの、小学校・中学校の不登校児童生徒数と、児童生徒1,000人当たりの人数が載っています。表にすると次のとおりです。

小学校

年度 人数 1,000人当たり
平成26年度 25,864人 3.9人
平成27年度 27,583人 4.2人
平成28年度 30,448人 4.7人
平成29年度 35,032人 5.4人
平成30年度 44,841人 7.0人
令和元年度 53,350人 8.3人
令和2年度 63,350人 10.0人
令和3年度 81,498人 13.0人
令和4年度 105,112人 17.0人
令和5年度 130,370人 21.4人
令和6年度 137,704人 23.0人

中学校

年度 人数 1,000人当たり
平成26年度 97,033人 27.6人
平成27年度 98,408人 28.3人
平成28年度 103,235人 30.1人
平成29年度 108,999人 32.5人
平成30年度 119,687人 36.5人
令和元年度 127,922人 39.4人
令和2年度 132,777人 40.9人
令和3年度 163,442人 50.0人
令和4年度 193,936人 59.8人
令和5年度 216,112人 67.1人
令和6年度 216,266人 67.9人

小学校と中学校の合計

年度 人数 1,000人当たり
平成26年度 122,897人 12.1人
平成27年度 125,991人 12.6人
平成28年度 133,683人 13.5人
平成29年度 144,031人 14.7人
平成30年度 164,528人 16.9人
令和元年度 181,272人 18.8人
令和2年度 196,127人 20.5人
令和3年度 244,940人 25.7人
令和4年度 299,048人 31.7人
令和5年度 346,482人 37.2人
令和6年度 353,970人 38.6人

(文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」の表をもとに作成。「1,000人当たり」は、全児童生徒1,000人のうちの不登校児童生徒数です)

令和6年度について、同じ資料には次のように書かれています。小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人(前年度346,482人)で過去最多となり、12年連続で増加した。ただし、増加率は小学校5.6%(前年度24.0%)、中学校0.1%(前年度11.4%)、小・中学校全体2.2%(前年度15.9%)で、前年度より低下した。1,000人当たりの人数は38.6人(前年度37.2人)です。

また、同じ資料では、新規不登校児童生徒(前回調査では不登校に計上されていなかった者)の数が、小・中学校の合計で153,828人(前年度165,300人)で、9年ぶりに減少したとされています。小学校で70,419人(前年度74,447人)、中学校で83,409人(前年度90,853人)です。

高等学校の推移

高等学校についても、同じ資料に、平成26年度から令和6年度までの不登校生徒数と、1,000人当たりの人数が載っています。

年度 人数 1,000人当たり
平成26年度 53,156人 15.9人
平成27年度 49,563人 14.9人
平成28年度 48,565人 14.6人
平成29年度 49,643人 15.1人
平成30年度 52,723人 16.3人
令和元年度 50,100人 15.8人
令和2年度 43,051人 13.9人
令和3年度 50,985人 16.9人
令和4年度 60,575人 20.4人
令和5年度 68,770人 23.5人
令和6年度 67,782人 23.3人

(同じく文部科学省「令和6年度 調査結果の概要(不登校抜粋版)」より)

令和6年度の高等学校の不登校生徒数は67,782人(前年度68,770人)、1,000人当たり23.3人(前年度23.5人)で、いずれも前年度から減少した、と資料に書かれています。新規不登校生徒数は48,869人(前年度50,868人)で、こちらも前年度から減少しました。

数字の動きを、落ち着いて読むために

表を見て、「ずっと増えている」と感じた方もいると思います。ここでは、資料に書かれていることと、書かれていないことを分けて整理します。

資料から読み取れること

  • 小学校と中学校は、表の期間(平成26年度から令和6年度)を通して、人数も1,000人当たりの人数も、全体として大きくなっています。ただし、令和6年度は、前年度との差が小さくなっています。中学校は216,112人から216,266人で、増加率は0.1%と資料に書かれています。
  • 高等学校は、小・中学校とは動き方が違います。令和2年度は43,051人、令和5年度は68,770人、令和6年度は67,782人です。年度によって上下しています。
  • 小学校・中学校・高等学校で、1,000人当たりの数字の大きさは異なります。令和6年度は、小学校23.0人、中学校67.9人、高等学校23.3人です。校種が違えば、調べている対象の人数も、学校の仕組みも違うため、校種どうしを単純に並べて「どの段階が多い」と言い切ることは、この記事ではしません。

資料に書かれていないこと

  • 増えた理由、減った理由は、この資料の表からは分かりません。この記事では、理由を推測して書きません。
  • 全国の数字が、お子さん個人の今後を示すものではありません。

なお、「過去最多」という言葉は、文部科学省の資料に書かれた表現を、そのまま引いたものです。人数が多いことと、ご家庭が何かを間違えたことは、関係がありません。文部科学省の通知(令和7年10月29日付)にも、不登校は、取り巻く環境によっては、どの児童生徒にも起こり得るものとして捉え、不登校というだけで問題行動であると受け取られないような配慮が必要だと書かれています。

左に「調査の数字で分かること」、右に「数字では分からないこと」を並べた図。棒グラフのアイコンと、ハートと家のアイコンが描かれている"“

年度をまたいで比べるときの注意

表の年度を比べるときに、気をつけたい点があります。調査の「長期欠席」の数え方が、令和5年度に変わっているためです。

令和5年度の調査結果の概要によると、令和2年度から令和4年度の調査では、新型コロナウイルス感染症の影響があり、「欠席日数」に「出席停止・忌引き等」の日数を加えて、30日以上になるかどうかを見ていました。令和5年度の調査では、5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行されたため、長期欠席者の定義が、感染症の流行前と同じ(「欠席日数」により年度間に30日以上登校しなかった児童生徒)に戻されました。「出席停止、忌引き等」の日数は、長期欠席の対象に含まなくなっています。

この変更について、令和5年度の概要の説明は、「その他」の理由による長期欠席者の減少の背景として書かれています。不登校の人数が、この変更でどのくらい変わったのかは、確認できた資料の範囲では書かれていませんでした。そのため、令和4年度と令和5年度の人数を、そのまま同じ条件の比較だと言えるかどうかは、この記事では判断できません。

年度ごとの人数を細かく見比べるより、「長い期間でみて、どういう動きがあったか」を大まかに見るほうが、誤読は少なくなります。細かい比較が必要な場合は、文部科学省の調査結果のページと、e-Stat(政府統計の総合窓口)の統計表で、年度ごとの注記を確認してください。

割合(1,000人当たり)の読み方

1,000人当たりの人数は、その学校段階の全児童生徒のうち、何人が不登校として数えられているかを示すものです。令和6年度の小・中学校の合計では、38.6人です。全児童生徒1,000人のうち、38.6人という意味になります。

資料には、人数と割合の両方が載っています。人数は、児童生徒の総数が変わると、その影響も受けます。割合は、総数に対してどのくらいかを見るための数字です。

ただし、割合も、お子さん一人ひとりの状況を示すものではありません。「1,000人のうち38.6人」という数字は、ご家庭が一人ではないことを知る手がかりにはなります。一方で、「だから大丈夫」「だから心配」と結論づける材料にはなりません。

数字を見て、気持ちが揺れたときに

数字を見て、不安が強くなったときの考え方を、いくつか書きます。公的資料で確認された内容ではなく、一般的な関わり方です。

  • 数字を見るのは、少し休んでもかまいません。調べ続けることで、かえって眠れなくなったり、気持ちが沈んだりするときは、いったん画面を閉じる選択もあります。
  • 全国の数字より、目の前のお子さんの様子を見るほうが、役に立つ場面が多くあります。「今日は何を食べたか」「いつもより表情はどうか」など、小さなことで構いません。
  • 文部科学省の通知には、不登校児童生徒への支援は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があると書かれています。登校できるかどうかを、ご家庭の目標にしなくてよい、という考え方が国の通知にも示されています。

今日できる小さな一歩

1つだけで構いません。

  1. 今日はこの記事の数字を、これ以上追いかけず、お子さんと「今日は何が食べたい?」のような答えやすい話をひとつする。
  2. お子さんの様子を、評価を入れずに一行だけ書き留める(「朝は静かだった」「夕方は笑っていた」など)。学校や相談先に話すときの材料になります。
  3. 親御さん自身が話せる場所を、ひとつ決める。下の相談窓口から選んでも、身近な人でも構いません。

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  • 学校・教育委員会・教育支援センター: お住まいの市区町村の教育委員会に問い合わせてください。電話番号は自治体ごとに異なるため、市区町村の公式サイトで確認します。
  • 児童相談所相談専用ダイヤル: 0120-189-783。全国の児童相談所は、こども家庭庁の一覧(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/jisou-ichiran)で確認できます。
  • 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」: 虐待かもと思ったとき、すぐ近くの児童相談所につながります。匿名可、通話料無料です(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial)。
  • 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省): 0120-0-78310。24時間受付(年中無休)です。
  • 子どもの人権110番(法務省): 0120-007-110。平日8:30~17:15、土日祝日・年末年始は休みです。
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  • よりそいホットライン(一般社団法人社会的包摂サポートセンター): 0120-279-338(フリーダイヤル)。電話のほか、チャットやSNSでの相談にも対応しています。受付時間は公式サイト(https://www.since2011.net/yorisoi/)で確認してください。

お子さんや親御さん自身が「死にたい」と口にしている、自分や他人を傷つけるおそれがある、命や安全に関わる状況だと感じる場合は、上の窓口を待たずに、まず110番または119番に連絡してください。

まとめ

文部科学省の令和6年度調査では、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人(1,000人当たり38.6人)、高等学校は67,782人(1,000人当たり23.3人)でした。表で見ると、小学校と中学校は平成26年度から長い期間で数字が大きくなっていますが、令和6年度は前年度との差が小さくなっています。高等学校は年度によって上下しています。令和7年度の結果は、文部科学省の公表予定に「2026年10月頃」と記載されており(日にちは未記載)、公表されたらこの記事を更新します。増減の理由は、確認できた資料からは分かりません。数字は、同じ状況のご家庭が全国にあることを知る材料にとどめ、いちばん大切にしたいのは、目の前のお子さんが安心して過ごせているかどうかです。

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出典

  • 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(https://www.mext.go.jp/content/20251106-mxt_jidou01-000045738_3.pdf)
  • 文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について(通知)」令和7年10月29日(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm)
  • 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(各年度の調査結果の掲載ページ)(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm)
  • 文部科学省「各調査結果の公表予定(児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査)」(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/yotei/e-stat_00400304.xml)
  • 文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(https://www.mext.go.jp/content/20241031-mxt_jidou02-100002753_2_2.pdf)
  • 文部科学省「令和5年度 調査結果の概要(注・用語の定義)」(https://www.mext.go.jp/content/20241031-mxt_jidou02-100002753_1_2.pdf)
  • こども家庭庁「児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について」(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial)
  • こども家庭庁「児童相談所一覧」(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/jisou-ichiran)
  • 厚生労働省「ひきこもり支援に関する取組」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html)
  • 一般社団法人社会的包摂サポートセンター「よりそいホットライン」(https://www.since2011.net/yorisoi/)

いずれも2026年10月2日に確認しました。この記事は公的情報をもとに編集部が作成したもので、専門家の監修は受けていません。